経営戦略

ウーダループ①

「ウーダループ」をご存じですか?
近年、注目を浴びているフレームワークです。
今回から数回にわたり、この「ウーダループ」について書きます。

OODAループとは?

OODAループ(ウーダループ)とは、「意思決定」に使われるフレームワークです。
OODAは、観察(Observe)→状況判断(Orient)→意思決定(Decide)→実行(Act)の4つの英単語の頭文字で構成されており、4つのステップを繰り返して成果につなげます。
ビジネス環境は日々変化しており、その環境変化の中、どのように迅速かつ柔軟に意思決定し、行動を起こすべきかを理論化したものが「OODAループ」です。

OODAループの4つのステップ

「Observe(オブザーブ・観察)」⇒ 観察することによって現状を認識します。
「Orient(オリエント・状況判断)」⇒ 観察結果から、状況判断します。
「Decide(ディサイド・意思決定)」⇒ 具体的な方策や手段に関する意思決定を行います。
「Act(アクト・実行)」⇒ 意思決定したことを実行に移します。
実行後は、フィードバックするために再び「観察」、または必要に応じて他の段階に戻り、ループを再開します。

PDCAサイクルとOODAループの違い

OODAループと比較されるフレームワークにPDCAサイクルがあります。
PDCAサイクルについては、以前のブログで書きましたが、計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)の順にサイクルを一方向に回していく「改善」のためのフレームワークです。
OODAループとPDCAサイクルは比較されるべきものではなく、それぞれの目的によって使い分けられるべきものです。
PDCAサイクルは、先に具体的な計画を立てて行動するのが特徴です。
OODAループは、必要に応じて前の段階に戻ってループから再開したり、状況に応じてその他の段階からループを再開したりできることが特徴です。
一方向に回していくPDCAサイクルに比べ、OODAループは自由度が高く、変化に対応しやすいということが大きな違いです。
OODAループは工程が定まっていない場合の改善に役立ち、PDCAサイクルは定まっている工程の改善に役立つといえます。
変化が激しい状況下では、OODAループを上手く活用することにより、素早くかつ適切な意思決定・実行が可能になります。
ただし、PDCAサイクルとは異なり内省的な要素だけで完結するとは限らないOODAループは、観察をスタート地点としたとき適切な観点を持つことや、最適な意思決定を導くために集めたデータの情報分析などが重要となります。
自由度や柔軟性が高いですが、環境が複雑であればあるほど、ポイントの見極めや情報処理の難易度が高くなります。

次回は、OODAループについて、もう少し詳しく書きます。

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