「終活」

おひとりさまの「終活」①

最近、「おひとりさま」と「終活」という言葉を目にします。
女性誌などで目にする「おひとりさま」は、「自立した女性」のことをさしますが、「おひとりさま」に「終活」という言葉がつくと、その印象はずいぶん違います。
実際、「おひとりさま」の「終活」は、家族と暮らす人より「リスクが高い」といえます。
今回は、おひとりさまの「終活」について書きます。

高齢おひとりさまの増加

年々、高齢者のひとり暮らしは増えていて、男性は65歳以上8人に1人、女性は65歳以上5人に1人がひとり暮らしとのことです。
昔は家族で一緒に暮らすのが普通でしたが、今はどの世代でも、ひとり暮らしが特別ではなくなってきています。
今、ひとり暮らしをしている人がみんなずっと「おひとりさま」だった訳ではなく、配偶者との離婚や死別で「おひとりさま」になる方もいます。
それを考えると、頼れる家族がいない「おひとりさま」になる可能性は誰にでもあるのです。

おひとりさまに必要な「終活」

現代社会において高齢のひとり暮らしは、さまざまなリスクを伴います。
病気やケガで体が動かせなくなったり、判断能力が低下して自分の身の回りのことができなくなったりする前に、いろいろと準備しておく必要があります。
すぐに助けてくれる身内がそばにいないおひとりさまだからこそ、「終活」が必要なのです。
おひとりさまが終活をすることで、これまでお世話になった方々に迷惑をかけずにすむだけでなく、万一の時の不安も解消されて、より充実した余生を送りやすくなります。
体が元気で、判断力のある今のうちに「終活」を始めて、残りの人生をより楽しく過ごしましょう。

おひとりさまが「終活」をするメリット

孤独死のリスクを減らせる
おひとりさまで一番心配なのが「孤独死」です。
高齢でひとり暮らしをしている人の数は増えていて、それにともなって孤独死の件数も年々増加しています。
例えばひとり暮らしだと、「家の中で転び、その場から動けなくなっても誰にも発見されない」ということも起こる可能性があります。
終活を行うことで、こういった不測の事態に備えておくことができます。
死後の不安を払拭できる
「終活」は死んだ後のためだけに行うことではありません。
「葬儀はどうしよう。お墓はどうなるのかしら。」と気をもんでいては、生きづらいものです。
これらを解決することは、いま生きている自分を安心させることにもつながります。
終活を行うことで生活を充実させ、これからの人生について考えることができます。

おひとりさま向け終活セミナー

「何から始めたら良いかわからない」という方は、おひとりさま向けの終活セミナーに参加するのも方法です。
終活セミナーに参加すると、専門家が終活の始め方ややるべきことなどをわかりやすく教えてくれます。
また、終活セミナーでは葬儀の疑似体験や相続・保険の相談、遺影の撮影会などのメニューが提供されています。
講習を担当する講師の保有資格や、得意分野なども確認すると、参加する終活セミナーを選びやすくなります。
また終活セミナーには、同じような不安や悩みを抱える人が参加するため、終活仲間ができることもあります。
終活の知識を得られるだけでなく、仲間もできることで、積極的に終活に取り組みやすくなります。

次回は、おひとりさまの「終活」②として、「おひとりさまが終活ですべきこと」について書きます。

TOP